入れ歯の作製はほとんどの歯科医院で行っていますが、総入れ歯(全顎の入れ歯)に関しては、専門的な技術がないと咬み合わせを良くすることは非常に困難となるため「痛みがなく、はずれず、煎餅などをしっかりと咬める総入れ歯」を提供可能な歯科医院は限られています。
神奈川県大和市下鶴間の歯医者「南林間ひまわり歯科」では、入れ歯を専門とする義歯外来で臨床経験を積んだ医師が専門技術を駆使してより良い咬み合わせの実現を目指します。
総入れ歯で最適な咬み合わせを実現するのは、決してたやすいことではありません。まず、型を作製する上で咬み合わせの位置と高さを正確に計測する作業が重要になります。一般的には蝋(ろう)を使って咬み合わせの位置と高さを同時に採取しますが、蝋の硬さにムラが出てしまう、歯がなく平坦になってしまった顎では引っ掛かりがないためズレが生じてしまうなど、現実にはいくつもの難問が立ちはだかります。
当院では下記のように、「リンガライズドオクルージョン」「ゴシックアーチ」というテクニックを用いて咬み合わせの位置と高さを個別に採取することで理想的な咬み合わせの入れ歯を可能にしています。
入れ歯がずれたり外れたりするおもな原因は、咬み合う上下の歯の位置関係によって外側に力がかかってしまうことにあります。これを調整して内側に力がかかるようにすることで入れ歯を安定して固定できるようにしたのが「リンガライズドオクルージョン」という技術です。リンガライズドオクルージョンを行うことで臼歯部分の人工歯を頬側寄りに配置しても咬合のバランスを保つことが可能になり、同時に舌房(歯列の内側の空間)を広げられる、咬合調整が容易になる、といったメリットが生まれます。
両側性平衡咬合のリンガライズドオクルージョンでは、まず上顎の歯の尖がったポイントを5つ、これに対応するように下顎の奥歯にすり鉢状の受け皿となるポイントを5つ設定。両方がぴったりと合致する状態(総入れ歯をつくる際の理想的な咬み合わせ)を目指していきます。
「ゴシックアーチ」は顎の前後左右の動きや動かし方を計測し、正しい咬み合わせの高さと水平を確認するのに最適な方法です。ゴシックアーチを用いない場合はどうしても担当する医師の経験や勘に頼ることになってしまうため、咬み合わせのズレや痛みが起こる可能性が出てきます。
逆に言えば、ゴシックアーチによって計測した顎の動きをふまえて総入れ歯がつくられていれば、非常に快適な咬み合わせの実現に近づくといえるでしょう。
国内最大規模、一日の外来患者が平均2000人にのぼる東京医科歯科大学病院。その中の入れ歯を専門とする義歯外来で多くの患者さまのお悩みを解決するため日々研鑽を積んでまいりました。南林間ひまわり歯科ではこれらの経験をもとに「まごころの治療」を行っていければと思っております。